Dakine ISA World Junior Surfing Championship 2012 vol.4

日本サーフィン界にとって偉業を成し遂げた今回のISA世界ジュニア選手権。チームマネージャーとして同行したブース井本のレポートを皆さんにご紹介します。

世界ジュニアサーフィン選手権@パナマに日本代表マネージャーとして参加しました。

3月の講習会やメディアを集めての壮行会を行い、半年以上かけての準備のもと、選手12名役員4名で4月11日成田空港からパナマに出発。

パナマまではアトランタ(USA)経由パナマ国際空港へと行き、今回のプラヤべナオビーチまでは空港から5~6時間。

もちろん選手はU18、U16、U18Gの全てが18歳以下の為、サーフボード40本以上と16名を積み、役員と現地ガイドの運転にてレンタカー3台でスタート。

30時間余りの移動と時差(日本とほぼ正反対)で朝なのか夜なのか分からない状態。

さすがのジュニア達も寝たり、歌ったりテンション上げ下げでやっとホテルに到着しました。


気候はかなりの熱帯気候。時期のせいなのか、風がないと湿度と気温そして日差しで熱中症になりやすく、選手も何人かダウン。それでも役員達も子供の親。さすがの素早い対応でヒートまでにはコンディションを間に合わせます。

到着日から2日間の練習を経て、オープンニングセレモニー。

セレモニーでは国旗そしてプラカードを持って、ちょうどオリンピックみたいにギャラリーから歓声を受けて街の中をパレードします。

各メディア、TVそしてパナマ大統領まで来てセレモニーを盛り上げます。

日本はジャマイカチームの後ろとメキシコチームの前。ジャマイカチームは常に音楽に合わせダンスしながらのパレード、メキシコはラテン?常にハイテンションで盛り上がっていて、日本チームはシャイな感じでした。ジュニアだから仕方ないかもね。

2年前、NZでの世界中ジュニアで4位表彰台のU18新井洋人君が旗を持ち、U18G田代凪沙ががサンドボックスへ砂を入れます。

サンドボックスは、今回32カ国参加の各国ビーチの砂を1つの箱に入れ、フェアーに戦う事、サーファーは1つだよという意味があるのかな?2人が壇上で盛り上げてくれてセレモニーは終了。

いよいよ明日からヒートスタートです。


まず結果はU16仲村拓久未選手が堂々第2位!、U18新井洋人選手の6位入賞、そして国別順位5位と、全てに満足してはいけないが過去最高の成績。強化育成プラン1年目の目標としては十分な結果。

仲村拓久未選手のパワーポケットでのリエントリーやターン、エアーリバースの高さ、成功率はジャッジ、MC含めいろんな方がクオリファイ1より彼は優勝するだろうと言われ、終盤彼のポジションに波が来ていれば十分優勝出来る力がありました。

新井洋人選手は今一つ調子が上がらなかったものの、経験とメンタルの強さを発揮し、そして過去U18では、海外選手と日本選手とのパワーやサーフィンレベルを大きく感じていたものの、全くそれを感じさせない試合運び、スピード、バリエーションで見事にクオリファイファイナルまで進んだのは彼の強さでしょう。

更に、国別順位4位(メダル獲得)まであと1つのところだった日本チームでしたが、5位発表の瞬間、非常に悔しがっていた彼、その責任感と日本チーム、国旗へのこだわりは感動と同時にまだまだ強くなると確信をしました。

他選手も、山中海輝キャプテン中心にまとまりをみせレベル以上に善戦。各選手も自分達のマイナス点や改善点を見つけながら常に成長と攻める姿勢をヒート前に考え、そしてヒートに望み結果を出したと思います。

今まで感じていた各国との差は今回はあまり感じなく、メンタル、モチベーションによっては更に上を目指せると感じた今回の世界ジュニア。

しかし同時に課題もたくさん見つかり、パワーポケットでのリエントリーやターンによってのスプレーの量は明らかに差があり、パワーポジションでのアクションは日本人選手の課題だと思います。

エアーに関しても成功率や難易度、ヒート中に使うタイミングやライディングの組み立て方は更に勉強しなければいけないかと。

今回の大会により、1人1人が課題を持ち帰り上を目指す姿勢が見られたのはプラスになり、今後の日本のサーフィンに大きく変化をもたらすでしょう。

海外経験が多かった今回のメンバーは、ヒートの勝ち上がりと共に他の国からも声をかけられるほど非常に注目され、熱中症や食事の手配、試合に集中させるため選手を中心にかけずり回っていた役員も他国から賛辞を受け、選手はもちろん、チームワークによってチームジャパンが強かったと言われました。

マネージャーとして他の役員の行動力をサポートする中、選手それぞれが協力してくれた事が良い結果となり、メンバー全員に感謝をしたいと思います。


世界のサーフィン界はどんどん進化していきます。同時に世界選手権(チャイナカップ、ジュニア、マスターなど)の国別対抗は更に盛り上がり、国をかけて各国は育成や世界大会に標準をあわせてくると思います。

他国同様、ナショナルチームの構成やコーチなど役員の強化、強化育成選手の取り組み、メンバー構成や合宿などやる事はいっぱいありますね。日本チーム及び選手が強くなり、そして5年後には日本初のWT(ワールドツアー)クレジット出来るよう望んでいます。

ご協力、応援を頂いた全ての方に感謝します。

ありがとうございました。井本公文


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